いとこと結婚したい!法的にはOK? 出産出来る?
- 2016/11/2
- 結婚
親族間の関係性にもよりますが、親同士が兄弟姉妹で非常に仲が良く、その子供つまりいとこと生まれた時からずっと仲良く育ってきたという方もいらっしゃることでしょう。
あるいは、GWやお盆や年末年始などにしか会う機会はないけれど、会えばお互いとっても気が合ういとこがいる方も珍しくありません。
このように血のつながりのある身近な異性であるいとこ。
友達でもなく兄弟姉妹でもなく、でも血縁関係はあるというちょっと不思議な関係でもありますね。
そのいとこを好きになり、お互いに想い合うようになるケースもレアではありません。
そんないとことの結婚「いとこ婚」について考えてみましょう。
1.「いとこ婚」とは
「いとこ婚」は今までの歴史の実例から見ても決して珍しいものや特殊なものではありません。
親を同じくするもの同士の結婚は禁忌ですが、親が兄弟姉妹のいとこの場合、近親婚ではあるけれどその血統を薄くしないため、あるいは一族の結束を固めて守るため、なかには出会いが少なかったためなど様々な事情によって、過去に「いとこ婚」を繰り返したりしているケースは少なくありませんでした。
統計的に見ても、日本は「いとこ婚」率が欧米に比べて多少高いなど、「いとこ婚」をタブー視はしていなかったこともわかっています。
ことわざにも「いとこ同士は鴨の味」というものがあります。
意味は、いとこ同士で結婚すると鴨の味のようにうまく味わいのある仲睦まじい夫婦になるというもの。
しかし、現代において、後述する子どもの遺伝的な問題、あるいはほかにも様々な出会いがあるのにわざわざ敢えて血縁関係のある人と結婚しなくても…という意識から、「いとこ婚」は比較的敬遠される傾向にあります。
2.法的に問題は?
法的にも、「いとこ婚」は問題ありません。
いとこは自分からみて4親等なので血族同士であっても結婚も認められています。
法律面でも認められており、日本の過去にも数多く行われてきた「いとこ婚」。
いとこ夫婦は仲良しという意識も定着しているのに、なぜその数が減少しているだけでなく、敬遠されるようになってきているのかは、結婚後に直面せざるを得ない問題が深くかかわっています。
3.出産できる?
もちろん出産は可能です。
ただそこに大きなリスクが付随するのが問題なのです。
「いとこ婚」の場合には障害児が生まれやすいという調査結果があります。
いとこは親同士が兄弟姉妹、そしてその親(本人から見ると祖父母)が同じという血縁関係があります。
ということは、遺伝子も似ている部分があるということ。
遺伝子には表に表れやすい優性遺伝子と表に表れにくい劣勢遺伝子があり、似ている遺伝子同士が合わさることで、本来なら表れにくい劣性遺伝子が強く表れることがあります。
その結果、障害を持った子供が生まれやすくなるのです。
とある研究によると、身内婚を繰り返してきた結果、遺伝子障害の発生率が異常に高まり、なんらかの似たような障害を持った人が多いという民族もいることがわかっています。
しかし、これは何世代にもわたって身内婚を繰り返してきた結果。
もちろん、なんの問題もないお子さんが生まれるケースも多々あるので、あまり心配しすぎるのもよくありません。
ただ、別の遺伝子を持ったカップルに比べ、似たような遺伝子をもったいとこカップルの場合、問題のあるお子さんが生まれるリスクが高まってしまうことは否めません。
4.「いとこ婚」のメリットとデメリット
出産の点では少々不安が残る「いとこ婚」ですが、他の結婚に比べて得難いメリットもあります。
例えば、小さい頃からお互いを知っているため安心という点、結婚後に付き合うことを外せない親せきがもともと親せきなので気兼ねや心配が要らない点など、結婚後に穏やかに過ごすには「いとこ婚」のメリットは非常に魅力的です。
ただ、その反面、親同士(兄弟姉妹)が仲が悪かった場合には強く反対されやすいなど、お互いの親せき同士の人間関係によっては結婚に至るまでが大変であるデメリットも考えられます。
また、法的にも認められている「いとこ婚」を近親相姦と勘違いしている無知な他者からの白眼視と直面しなければならないこともあることでしょう。
まとめ
周囲の人たちの意識や考え方によって受け取り方が分かれる「いとこ婚」は、結婚して出産する際に遺伝的な問題が起こるリスクはあるものの、法的にもなんら問題もありません。
いとこを好きになって結婚したいと思ったときには堂々としていましょう。
また、「いとこ婚」は、結婚後は自他ともに「幸せ!」というカップルになるケースの多いことも希望の光。
周囲からの誤解や偏見も、二人がお互いを大事に想っていればきっと乗り越えられるはずです。